【SE視点】MacBook Pro 2020(13インチ)購入レビュー

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2020年5月、新しいMacBook Proの13インチモデルが発売されました。思い切って購入したので、購入した理由、スペックの決め方、実際の使用感や、MacBook Airとの違いなど、システムエンジニアの視点からレビューしていきます。

というのもMacBook Proのレビューされる方を見ていると動画作成のパフォーマンスについて触れているものがほとんどで、

動画制作がサクサクって言われても自分動画とか作らないし・・・

となってしまい、購入するまで実際にどこまで使えるのか不安なまま購入したというのがあるためです。

これから購入しようと考えていて買うべきか迷っているエンジニアの方や、同じく発表されたMacBook Airと比べてどっちにしようと迷っている方は是非参考にしてみてください。

なお、このレビュー記事では、

  • プラス要素については青線
  • マイナス要素については赤線

で表記していますので、記事を読む際に参考にしてみてください。

結論としては、大満足の一言です!!

・・・と言いたいところですが、若干気になる点もあったのでその点についても触れています。

MacBook Pro購入のきっかけ / 使用用途

普段はSEの業務をしていますが、(要件定義、設計、開発、テスト、性能検証、などなど)

会社から支給されているPCのスペックがいまいちなんですよね。。

  • OSがWindows(まあ当たり前か)
  • メモリ8GB(しょっちゅうカクつく)
  • CPUはi3(本当にエンジニア向けPCなのか?)

あと最近はテレワークしていて、自宅の4Kモニターに映して作業をしているとどうしても負荷が上がってしまい、せっかくの大画面を活かしきれない状況にヤキモキしていたというのもあり、

もっと性能の良いPC買ってくれないですか?できればMacで。

怖い上司
怖い上司

ふむ・・・それなら自分で購入して持ち込めば良いのでは?

・・・。

最近うちの会社もテレワークの関係で持ち込みが許可されるようになったため、この機会に思い切って購入することにしました。

自腹ですが、仕事のPCは一番長い時間使用するマシンなのでこの際思い切って買うことにしました。

ちなみに今使ってる4Kモニターはこれです。テレワークやゲームに毎日使ってます。

MacBook Proのスペックをどうするか

MacBook Airとの違い

MacBook Proの下位モデルとMacBook Airの上位モデルでは、カタログスペック上の差異が少なく、であればMacBook Airで良いのではないかという話もあります。

私が調べた感じだと、排熱の仕組みはProの方が優れているため、高負荷な処理に関してはProの方がパフォーマンスがよく出るということのようです。

PCの最大の敵は熱なので、高負荷な処理をしたり、いろいろなアプリを立ち上げて作業する想定がある場合は黙ってProにしておいた方が良いかなと思います。

オフィス作業中心であったり、ブラウザ上でブログ書いたり、という用途であればAirでも十分かと。

あとは重量ですね。Airの方が当然軽いので、軽さについて妥協できないのであればAirを選択することになります。

前モデルとの違い

ざっくり、性能がすごく上がっています。

・・・あまりこの点について触れる必要はないと思うので割愛です。あえて旧モデルを買うべき!というケースはApple製品においてはほぼないと思っているためです。Apple Storeのラインアップからも旧モデルは消えますしね。

・・・と思ったところでキーボードの存在を思い出しました。

個人的にはバタフライキーボード(自分はペチペチキーボードと呼んでいます)が廃止になったのが大きいと思います。キーボードをビシビシ打ち込んでいく私にとって、このキーボードは打鍵感があまりに少なく、購入を今までためらっていました。

あとのレビューでも触れますが、打ち心地はとても良いです。

16インチモデルとの違い

16インチモデルは1年ほど前にリリースされたモデルとはいえ、今回の13インチモデルよりも性能は上で、GPUを搭載しています。

エンジニア的にGPUといえば機械学習でしょうか。AIモデルを扱うようなお仕事をされる場合、選択肢に入ってくると思います。

メモリを64GBまで盛れるのもポイントですね。

私の場合あまりAIの開発はせずGPUの性能を必要としないことと、予算が合わないことで早々に選択肢から外れました。

16インチモデルでメモリとCPUを増量するとは40万近くします。ちょっと高いかな・・・

なおストレージを8TBまで増量すると60万オーバー・・・

上位モデルと下位モデルの違い

今回発表されたMacBook Pro 13インチ(2020)には、上位モデルと下位モデルが存在します。

大きな違いとしては、

  • 下位モデルはCPUが第8世代だが、上位モデルは第10世代
  • 下位モデルはThunderbolt 3 のポート数2だが、上位モデルは4ポート
  • 下位モデルはメモリを16GBが上限だが、上位モデルは32GB

あたりでしょうか。

メモリを32GB搭載できる13インチMacBook Pro は上位モデルだけのため、メモリをMax積みたいエンジニアの皆さんにおいては迷うことなく上位モデルを選ぶべきだと思います。

また、下位モデルはThunderbolt 3ポートが片側にしかついていません。充電ケーブルやディスプレイケーブルの取り回しを考えると、両側についておいて欲しいし、ポートも4つ必要です。

CPUをi5にするか、i7にするか

CPUに関してはどちらもクアッドコアということもあり、(当然性能差はありますが)普段使いでは大きく変わらないのではないかと思っています。

メモリは容量以上に使うことはできませんがCPUはある程度オーバーコミットできますし。

ただ、性能が良いに越したことはないため、私の場合はi7を選びました。

逆に、予算がどうしても・・・という場合は削っても差し支えないかなと思います。

差額は2万円とそこまで大きくないため、迷ったら増量というのがおすすめです!

メモリを16GBにするか、32GBにするか

ケースバイケースです。自分がどんなアプリを使用するのか、使用する予定があるのかによって選んでいきましょう。

・・・というのはあまりにぶん投げになるので、私のケースを紹介します。

私の場合、基本的にアプリはずっと開きっぱなしにしておきたいタイプです。大体、

  • Chrome
  • Firefox
  • Spotify
  • Docker
  • Box
  • Slack
  • VS Code
  • VPNソフトウェア
  • Web会議ソフトウェア
  • Microsoft Office3種(Excel, Word, PowerPoint)
  • Virtual Box(必要に応じて)

といったアプリを常時開いています。

さらに、

  • VMやDockerを動かす必要がある
  • OpenShiftのCodeReady Containersを立てようとするとメモリ16GB必要
  • ChromeとSlackという、メモリ使いまくりアプリを常用する必要がある

という点を考えると、私の場合だとは32GB必要だと判断しました。

VMを動かすなど大容量のメモリを使用するのが確定の場合、妥協せずに32GB積んでおいた方が良いです!

差額は4万円とそこそこあるので、予算に余裕がなければ削ってもまあOKです。メモリ圧縮機能があったり、SSDにキャッシュできたりと容量を節約するような機能があるので。

POINT
下位モデルを選ぶにしても、後悔しないためにメモリは16GBにアップグレードしておきましょう。
どんなに軽い作業しかしない場合でもそれなりにメモリは使用しますし、様々なアプリを今後動かしていくことを考えると多いに越したことはないためです。

ストレージをどうするか

ストレージは人によって大きく異なると思います。One DriveやGoogle Drive, Boxのようなクラウドストレージを使っている場合、ローカルストレージは512GBでも十分かもしれません。

逆に、VMをじゃんじゃん立てて、その中でものすごく容量を使うソフトウェアを動かす必要があったりすると、SSD容量をもっと増やす必要があるかもしれません。

私の場合は512GBと1TBで迷いましたが、予算に余裕があったのと、売るときのことを考えて1TBにしました。

結局選んだスペックはこれ!

2週間ぐらいレビューサイトやyoutubeの動画と睨めっこした結果、以下のスペックに落ち着きました。

CPU第10世代の2.3GHzクアッドコアIntel Core i7プロセッサ
(Turbo Boost使用時最大4.1GHz)
メモリ32GB 3,733MHz LPDDR4X
ストレージ1TB SSDストレージ
その他US キーボード

お値段はなんと!!たったの!!税込み295,680円!!

定額給付金も入ってきたことだし、まあいっかーということで勢いでポチりました。

来年14インチモデルが発売されるという噂もあるため、すぐ売って買い替えることも念頭においています。来年20万以上で売れれば(定額給付金と合わせて)実質タダになるという謎理論です。

高い買い物するときに色々言い訳考えるの楽しいんですよね。

どのくらいで届くの?

CPUやメモリなどをアップグレードすると、通常とは異なるカスタムモデルとなるため、出荷まで少し時間がかかります。

私の場合の出荷スケジュールを載せておきますので、Apple Storeで注文したあとどのくらいで手元に届くかの参考にしてください。

当初のお届け予定日よりも早く、2週間かからずに手元に届きました。

日付ステータス
2020/05/26Apple Storeで注文(お届け予定日は6/12〜19)
2020/06/04発送連絡(上海からの発送)
2020/06/08自宅に到着

開封の儀!

他の記事やYoutubeで散々出ていますが、一応載せときます!

箱!!開封!!ででん!

macbook pro 外観

やっぱ新品の開封は気持ちの良いものですね。

本体の下には電源ケーブルと電源アダプターが入っていました。

電源はUSB Type-Cでの充電となるため、純正でなくても使い回しできるのが良いですね。

特に電源アダプターは割と大きめのため、外に持ち出す用に小さいものを購入しようと思っています。

開くとすぐに電源がOnになる仕様になっていました。Appleらしい細やかな気遣い・・・なのか?

セットアップは画面の指示に従ってぽんぽんと進み、10分程度で使える状態になりました。

初期設定で実施したカスタマイズについては、別途記事にする予定です。

実際の使い心地は?

全般

今までと感じで一日仕事で使ってみました。

使っているアプリを再掲しますが、前提として以下のようなアプリを動かし続けている状態です。

  • Chrome
  • Firefox
  • Spotify
  • Docker
  • Box
  • Slack
  • VS Code
  • VPNソフトウェア(社内の独自アプリ)
  • Web会議ソフトウェア(zoomとwebex)
  • Microsoft Office3種(Excel, Word, PowerPoint)

使用メモリは26GBとなっていました。ある分しっかり使えており、ある程度の余裕もあるということで、理想的な使われ方だと思います。

参考までに、アクティビティーモニターで使用上位となっているプロセスは以下のようになっていました。

使っていて、動作が遅い(画面がカクつく、ファイルを開くのに時間がかかる)ということがなかったというのが嬉しい驚きでした。スペック的には当たり前ではありますが、どんな操作もサクサク進むのはストレスなく、快適です。

バッテリーの持ち

上記のように割とヘビーに使っている状態で、バッテリー100%の状態からどの程度使用できるか確認しました。

Appleのサイトでは、

最大10時間のワイヤレスインターネット閲覧

最大10時間のApple TVアプリのムービー再生

https://www.apple.com/jp/macbook-pro-13/specs/

とありますが、そんな使い方は普通しませんよね。

私の環境普通に仕事をしている状態で、朝9時にバッテリー100%の状態だと、大体15時ごろにはバッテリーが5%を切ります

12時台はお昼休憩なので、大体6時間程度でしょうか。外で使う分には十分な持ちではないかと思います。

追記:4Kモニター 1つとFull HDモニター1つに画面出力してトリプルディスプレイとして使っていた場合、1時間で30%ほど持っていかれ、3時間ほどで10%を切りました。

ただ、バッテリー容量が極限まで少なくなると動作が急激に遅くなる現象も確認しました。「気になった点」のところで詳しく触れています。

キーボード

キーボードについても非常に打ち心地が良いと感じています。以前MacBook Airのを使っていたことがありますが、それと遜色なく、むしろ打鍵感があるのに打鍵音が小さい点も気に入っています。

調子に乗ってUSキーボードにしたのでちょっと配置の違いに戸惑うことはありますが、それは製品の問題ではないですし、そのうち慣れるでしょう。

Touch Bar / Touch ID

「使い道が少ない!」「ゆうて使わんでしょ」「ファンクションキーに戻せ!」・・・などあまり評判がよくないTouch Barですが、個人的にはよく使う操作をボタン化して配置できるため有用だと思っています。

ただ、デフォルトのままだとちょっと寂しく感じたので、BetterTouchToolを購入してガッツリカスタマイズを入れました。

Touch IDについては、想像していた通り楽で良いですね。特にroot昇格時や1passwordのロック解除にも使える点は気に入っています。

重さ

Appleのページによると、重量は1.4kgとなっています。電源アダプターも含めると1.6kg〜1.7kgでしょうか。

基本的にはリュックで持ち運ぶためか、特に重いと感じることはありません。むしろ今まで使っていたものより軽いため、その点は気に入っています。

逆に、今まで軽いノートPCを使っていた場合、持ち運びが少し大変になる点は覚悟しておきましょう。

気になる方はお店で実際に触ってからが良いと思います。

気になった点。結構熱い。

全体的には良い買い物をしたと思っていますが、気になる点もあります。

です。

キーボードやトラックパッド、そしてTouch Barなど、触る部分が以前のものと比べてかなり熱いです。

サーモグラフィーで検証している記事を見かけましたが、熱い部分は40°Cとなる部分もあるようです。

内部の温度をistatsで測ってみた結果、

と、CPU周りがかなり熱いことが分かります

自作PCをやっている人間からすると「こんなに熱くて大丈夫か?」と思ってしまい調べてみたのですが、

MacBook Proは熱処理についてはしっかり設計されており、熱を持っていること自体は特に問題ではない

という意見が見られました。(本当かどうかまでは調べきれませんでしたのであくまでこういう意見があったということで)

ただ熱いのは寿命が縮むような気もしてちょっと気になりますね。高いスペックを持つ分熱を持つのはしょうがないのですが・・・

不具合?操作不能になる場合も

また、熱のせいか以下のような事象にも2回遭遇しました。

  • トラックパッドが動作しなくなる(クリックしても振動せず、画面も反応しない)
  • 再生中の音楽が途切れ途切れになる
  • キーボード操作を一切受け付けなくなる
  • ファンが回っていない

ファンが回らないことで温度が上昇し、全体的に動作しない状態となってしまったのだと推測しています。

どうにもならないので再起動したところ、ファンがぶん回りだしまた元に戻りました。

いずれもバッテリー容量が3%という状態だったため、バッテリー容量が少なくなるとファンを低速にして省電力しようとしているような気もします(あくまで想像です)

ちょっと不具合のような気もしますが、バッテリー容量を減らしすぎないように気をつけることで運用していこうと思います。あまりに頻発する場合にはサポートへ相談しようかなと。

はじめに

新型MacBook Pro 13インチ(2020)を・・・

購入する理由

  • 十分すぎるパフォーマンス
  • 新しいMagic Keyboard
  • 仕事が捗る


購入しない理由

  • そこそこ高い
  • そこそこ熱い
  • 14インチモデルが出るまで待ちたい


今のところすこぶる快調で、購入して良かったと思っています。

購入後の初期設定については以下でたっぷりとまとめていますので、こちらも是非見てみてください。

今後も初期設定や気づいた点、遭遇したトラブルなどを記事にしていこうと思います。